一人で稼げるようになりたい

2015年8月に入会した松下綾さんは、当時を振り返り「お金が欲しかった」と言い、一人でたくさんお金を稼げる人を目指していたそうで、倫理法人会で良い人脈ができてお金につながることも期待しての入会だったということでした。
現在新宿区倫理法人会の副専任幹事であり東京都の青年委員長でもある松下講師が、どのように変わっていったのかを話してくれました。

鹿児島県霧島市で生まれた松下講師は筑波大学入学とともに上京し、現在はシステムエンジニアとして仕事をしています。
倫理法人会入会当時は悪い意味での「ビジネスコレクター状態」だったと言います。
松下講師は小さい頃から人見知りで、限られた人としか会話ができないような性格だったため、就職活動の頃は他人と一緒に仕事ができるのだろうかと考えていました。企業が学生に望む第一番目が「コミュニケーション能力」ということも、自分は社会に求められていないのではないか、とさえ考えました。それならば、一人で仕事をして生きていける人になろうと考えましたが、その頃はどうすれば良いのかわからず、一旦は会社に就職しました。

でも、そのような意識で仕事を始めても人と関わりながら仕事をすることに対して不満ばかりが募り、何とか組織ではなく一人で仕事ができる方法を探そうと活動を始めました。週末の休みには働いていた筑波から東京へ出向いて様々なセミナーなどに参加して情報を集めようとしました。すると、松下講師の元には様々なビジネスの情報が舞い込んでくるようになりました。
しかし、そのような考えでビジネスを始めても上手くいくはずもなく、やってみて上手く行かなければそのビジネスのせいにして別のものに手を出す、それも上手く行かなければまた別のビジネスを始める、といった悪循環を繰り返していました。そこでその都度費用をかけていたので、トータルで数百万ものお金を費やしてしまっていました。
当時は自己投資だと考んがえて続けていたわけですが、お金が欲しいのにお金をかけても何のリターンもなく出る一方でした。

つながった倫理指導

そんな時に知り合いの倫理法人会の会員の方から勧められてモーニングセミナーに通い始めました。入会を決めたのは新宿区倫理法人会で普及拡大委員長だった小原健二さんの講話を聴いた時でした。
小原さんは「仕事でお金を稼ぐテクニックを教えるセミナーはたくさんありますが、それは「木」でいうところの「葉」です。倫理はその「根」の部分、人間の根っこを学ぶものです」と説明をしてくれました。そこで、自分がこれまで学んできたことが「葉」であることに気づいた松下講師は、「根」を学ぼうと入会することにしました。
松下講師は入会してすぐに倫理指導を受けました。組織で働くことが嫌で会社に対して不満を持ち、それを解消するために様々なビジネスに手を出しては失敗している。これからもビジネスを探し続けて仮に上手くいったとしても、現状に不満を持ったままならいずれまた不満を持つようになるのではないか。松下講師は現在の心境を伝え、仕事に対して有り難みを感じられないことについて相談しました。
指導員の先生は、仕事への感謝が足りないのは親への感謝が足りないからだと伝え、鹿児島にいるご両親に3日に一度手紙を書くよう言われました。
最初松下講師は親への感謝が仕事への感謝にどうつながるのかわかりませんでした。でも、これまでが数ヶ月に一度ぐらいしか連絡をしていなかった親への連絡を、定期的にすることは悪いことではないと考え実践することにしました。
ところが、手紙を書き始めると受け取ったご両親が心配をして連絡をしてきました。そのことを再度倫理指導の場で伝えましたが、指導員の先生からは「心配するのは当たり前、絶対に大丈夫だから安心されるような内容の手紙を書きなさい」と言われ、続けることにしました。

手紙を書き続けて変わっていったのが現在の母親との関係でした。松下講師の現在の母親は事情があって父親が再婚した方で、松下講師が高校生の頃に一緒になったのですが、高校が離れていたために松下講師は家を出たので同じ屋根の下でくらしたことがありません。
その母親は、松下講師が手紙を送るようになってからメールを送ってくるようになりました。内容はとりとめのない日常のことでしたが、松下講師からの手紙を楽しみにしてくれていることが伝わるものでした。すると、最初は反対していた父親も手紙を喜んでくれるようになり、松下講師も手紙を書くのが楽しくなっていきました。
そんな両親とのやり取りが続くと、次第に松下講師の心に「遠く離れても子供のことを考えてくれる親の有り難さ」が湧き上がってきました。同時に今こうして無事に生活できていることの有り難さを感じ、それを可能にしてくれている今の仕事への感謝が湧き上がってきました。
親への感謝が仕事への感謝につながる、という指導員の先生の話と倫理指導の良さを実感できたはじめての体験でした。
さらに松下講師は産みの母に対する感謝の気持ちも起こり、別れてから初めて連絡を取り、メールで生んでくれたことに対する感謝を伝えました。

欠けていた感謝と最大の苦難

実践を通じて仕事への感謝ができるようになった松下講師はそれから充実した日々を過ごしていましたが、しばらくすると別の感情が湧き上がってきました。
それは、現状に対する不満でした。仕事には感謝し有り難さを感じることはできているが、今やっていることが自分にとって本当に良いのか、というものでした。
松下講師は再度倫理指導を受け、そのことを相談しました。すると出された答えは、産みの母に会いに行きなさい、というものでした。松下講師は確かに産みの母に対して感謝のメールを送ってから自分から積極的に関わってはいませんでした。メールが来たら返す程度のやり取りしかしていませんでした。指導を受けて気づいたのは、その時確かに生んでくれたことに対して感謝はしましたが、相手を完全に許していなかった、感謝したつもりでいたということです。
そこで、産みの母に会いに行くことにした松下講師は、それでも複雑な心境のままでいたことから、再会では感情をぶつけることもありましたが、思っていたことハッキリと伝えたことで心のつかえが取れ、最後は感謝を伝えることができました。
さらに、会って話をしたことで現在の生活環境を知ることができた松下講師は、産みの母が現在別の家庭において稼ぎ手であることや看護師という大変な仕事を歳をとってからでも続けられるからと明るく話す姿を見て、「働く」ことの尊さを知りました。
家族のため、人のため、社会のために、あるいは自己実現のためなど人はそれぞれ目的を持って働いていますが、そこに会社員だから、経営者だから、この職種だからといった違いは関係ありません。松下講師の父親も自分たち子供のために一生懸命働いてきてくれた。そう考えると、自分の仕事がつまらないと思っていた自分のことが恥ずかしくなったと松下講師は言います。

しかし、そんな気づきを得た松下講師はその僅か2ヶ月後に最大の苦難に見舞われました。それは、産みの母に一緒に会い行った2つ上のお兄さんとの別れでした。不慮のことでお兄さんを亡くした松下講師は生きる気力を失い、何とか生活をするというほどになってしまいました。
そんな松下講師を救ってくれたのも倫理であり、倫理指導でした。ある有名な倫理指導の先生の指導を受けた時、生きる希望が持てないということを伝えると、落ち込んで暗く沈んだ様子を見て見た目の悪さを指摘されました。そして新しい彼氏を作るぐらいの希望を持って生きなさいと言われました。
厳しい口調の中にもハッキリと愛情を感じ取った松下講師は、すぐに「キレイになりたい」と思い会友の手を借りて見た目を変えることにしました。すると周りからすぐに「キレイになった」と言われるようになり、気分も上向き、自分も幸せな家庭をもって子供を生んで育てていきたいという夢が持てるようになりました。この変化について指導をしれてくれた先生に伝えると、「倫理は心の学びだけれども、心をかえるために外から変えることもある。見た目が変わったことで、あなたの心が変わった」と教えてもらいました。

倫理の素晴らしさ

見た目も変わり、心も変わった松下講師は、それまで有り難みは感じていても楽しいとは思っていなかった仕事が心から面白いと思えるようになりました。自分が作ったプログラムが社会のため、未来のために役立っていることを知り、今の仕事が天職だと思えるようになったのです。
入会当初は会社を辞めたいとまで言っていた松下講師は倫理指導と実践を通して心を変えることができました。自分ひとりで仕事がしたい、自分が儲かりたい、自分が幸せになりたい、と自分のことばかり考えていましたが、今は社会のため、誰かの役に立つことがしたいと心から思えるようになりました。
わずか数年で人の心をここまで変えることができる倫理の凄さ、素晴らしさをこれから多くの人に伝えていきたいと松下講師は力強く話してくれました。

 

【講師プロフィール】
松下 綾
東京都倫理法人会 青年委員長
東京都レクチャラー
1988年生まれ 鹿児島県出身 茨城県つくば市在住 29歳
2011年     筑波大学 情報学群 情報メディア創成学類を総代で卒業
システムエンジニアとして働き始める
2015年8月   新宿区倫理法人会入会
2015年12月 新宿区倫理法人会幹事
2016年9月   東京都青年副委員長
2017年9月   東京都青年委員長、東京都レクチャラー
現在、東京と茨城のモーニングセミナーに参加しています。